祭禮でいつもお世話になっている「頭」が所属する江戸消防記念会について調べ てみましたので、ご紹介します。特に地元である第六区に関する事柄を中心に記載します。

『江戸火消の歴史』
 今から二百八十余年前の享保年間、徳川幕府八代将軍吉宗の時代、時の町奉公大岡越前守忠相が施策として
打ち出した「江戸の町は、江戸庶民の力で守らせる」という自衛・自治の精神に根ざした「いろは四十八組」
など、六十四組の町火消が創設されたと言われています。その後明治維新によって「市部消防組」と名を改め
るなど、幾たびか所属を移しながら「江戸火消」の実働隊である消防組の組織も、昭和十四年に警防団の発足
と共に解散し、その長い歴史に幕を閉じました。江戸火消の「意気」と「いなせ」、さらには纏振り、梯子乗
りの技術、木遣りなど火消文化が同時に消えてしまうことを危惧し、昭和二十九年に社団法人江戸消防記念会
が発足されました。
 江戸火消から承継されている技術文化には、木遣り・纏振り・梯子乗りなどがあります。

江戸火消文化について神田明神宮頭の講義もご覧下さい。こちらからどうぞ

『第六区のあゆみ』
 第六区が創設された時期は、享保三年(1718)いわゆる徳川吉宗の時代、大岡越前守が江戸府内に江戸町火消
「いろは組」を創設したときに、大川(現在の隅田川)を渡った本所・深川地区に、大組の「南組・中組・北組
」が創設された。「南組・中組・北組」はそれぞれ「深川南組」「深川本所中組」「本所北組」とも記録され
ている。「南組」は一組・二組・三組・四組・六組、「中組」は五組・七組・八組・九組・十組・十六組、「
北組」は十一組・十二組・十三組・十四組・十五組の「小組合」で構成されていた。受持区域は現在の江東区
と墨田区である。
 明治五年(1872)に「大組」の「第六大区」となり、「一番組」は二組・三組、「二番組」は一組・四組・六
組、「三番組」は五組・七組・八組、「四番組」は九組・十組・十五組・十六組、「五番組」は十一組・十二
組、「六番組」は十三組・十四組がそれぞれを元組として、近隣の小組合同士が統合される形に変化した。
 その後、東京が発展し、人口が増加していくにつれて、周辺地域から七番組から十番組までが、昭和二十三
年(1948)に第六区に加入した。しかし、昭和四十年代半ばに十番組が抜けて、九番組までの現在の体制となっ
ている。


『町火消の管轄地域』  本所・深川十六組は、南組、中組、北組からなる三組の大組の下に統括されていた。
1.南組・五組 受持区域:深川小名木川以南
 ○一番組:木場町、元加賀町辺、石島町辺、茂森町辺、およそ二十五か町
 ○二番組:黒江町辺、永代寺門前町辺、入舟町、宮川町辺、およそ十か町
 ○三番組:佐賀町辺、熊井町辺、西永代町辺、一宮町辺、およそ二十二か町
 ○四番組:材木町辺、万年町辺、平野町辺、海辺大工町辺、およそ二十三か町
 ○六番組:海辺大工町、海辺大工裏町、清澄町、霊厳寺門前、およそ四か町
2.中組・六組 受持区域:深川小名木川以北および本所の一部
 ○五番組:宮川町辺、扇橋町辺、猿江代地辺、およそ八か町
 ○七番組:深川元町辺、六間堀町辺、森下町辺、御舟蔵前町、橋富町、八幡御旅所町、およそ七か町
 ○八番組:徳右衛門町辺、菊川町辺、松井町辺、林町辺、およそ十六か町
 ○九番組:猿江町辺、大島町辺、大島裏町、東町、およそ四か町
 ○十番組:本所柳原町辺、茅場町辺、およそ九か町
 ○十六番組:北松代町辺、五ノ橋町辺、瓦町辺、古元町辺、およそ七か町
3.北組・五組 受持区域:本所の大部分
 ○十一番組:尾上町辺、緑町辺、元町辺、松坂町、亀沢町、およそ十六か町
 ○十二番組:緑町、花町辺、三笠町、吉田町辺、吉岡町辺、およそ十八か町
 ○十三番組:石原町辺、荒井町辺、中ノ郷町辺、番場町辺、およそ九か町
 ○十四番組:中ノ郷元町辺、小梅代地辺、松倉町辺、瓦町辺、およそ十四か町
 ○十五番組:亀戸町辺、出村町、深川代地辺、およそ九か町


『町火消受持区域図』




江戸消防記念会発足の昭和十四年当時、六大区四十組であったが、現在は第一区から第十一区の十一大区八十
七組となっている。ちなみに各大区はおおよそ以下のような受持地域となっています。

 ○第一区:北辺は神田川、東辺は隅田川、南辺は月島・晴海から東京湾、西辺は東京駅から丸の内の範囲
      (千代田区の一部と中央区)
 ○第二区:新橋から高輪(港区)
 ○第三区:麹町、四谷、赤坂、市ヶ谷、牛込、新宿の範囲(千代田区の一部と新宿区の一部)
 ○第四区:文京区全域、豊島区全域、千代田区の一部、新宿区の一部の範囲
 ○第五区:台東区全域、荒川区の大部、千代田区の一部の範囲
 ○第六区:江東区全域、墨田区全域
 ○第七区:荏原、大崎、大井、羽田、矢口の範囲(品川区、大田区)
 ○第八区:目黒区全域、世田谷区全域
 ○第九区:淀橋、十二社、大久保、戸塚、落合、中野、野方、高円寺、方南高井戸、荻窪の範囲
      (新宿区の一部、中野区、杉並区)
 ○第十区:板橋、赤羽、王子、滝野川、志村、上板橋、練馬、富士見台、石神井、大泉の範囲
      (北区、板橋区、練馬区)
 ○第十一区:足立区


亀戸天神、牛嶋神社、江東亀戸天祖神社氏子地域である第六区四番、五番、六番組について紹介します。

『第六區四番組』(墨田区東南部地域)
〔正会員〕
組 頭:柳 元  榎本 利一氏
副組頭:横 一  鈴木 健三氏
副組頭:毛利町  金子 正夫氏
副組頭:中の郷  中島 光一氏
副組頭:下 町  市川 孝一氏
小 頭:業 一  宮下 節男氏
小 頭:住 二  岩崎  勝氏
小 頭:柳 元  榎本 真司氏
〔準会員〕
筒 先:東 町  小松崎洋一氏
筒 先:向押上  小宮 正実氏
筒 先:錦糸一  須藤 節郎氏
筒 先:梅森町  大野 紀高氏
筒 先:天神町  川崎 好夫氏
道具持:纏    山崎 武則氏
道具持:纏    伊藤 友康氏
道具持:階子   岩崎  基氏
道具持:階子   高橋 信和氏
道具持:階子   山岸  守氏

『第六區五番組』(墨田区南部地域)
〔正会員〕
組 頭:小泉町  白石 泰雄氏
副組頭:緑 三  富沢 和男氏
小 頭:緑 一  土子 泰彦氏
〔準会員〕
筒 先:緑 三  富沢 勝則氏
筒 先:花 町  菊池 利光氏
筒 先:相 三  杉浦 繁蔵氏
筒 先:緑 四  金子 善次氏
道具持:纏    菊池 裕司氏

『第六區六番組』(墨田区本所、向島周辺等西部地域)
〔正会員〕
組 頭:厩 三  山本 清治氏
副組頭:厩 一   宮 武治氏
副組頭:瓦 町  田中 久光氏
副組頭:小梅三  安沢 章次氏
副組頭:厩 四  松村 晴雄氏
小 頭:小梅二  植木 征一氏
小 頭:小梅瓦  木村  孝氏
小 頭:向二睦  萩原 利和氏
〔準会員〕
筒 先:新小梅  木村  宏氏
筒 先:     松村 富夫氏
筒 先:本所二南 金子 芳夫氏
筒 先:     萩原 鉅治氏
筒 先:     中村 保夫氏
筒 先:     木村 忠弘氏
筒 先:     木村 善次氏
筒 先:     野中 雅昭氏
道具持:纏    宮本 泰輔氏
道具持:纏    安沢雄一郎氏
道具持:階子   山本 光利氏
道具持:階子   田中 久雄氏
道具持:階子   萩原 雅治氏
道具持:階子   松村 博光氏


その他第六区の各組についてはおおよそ以下のような受持地域になっています。

○一番組:冨吉町、弁一、古石場、豊洲、蛤町、蛤町健、豊洲敏(江東区門前仲町周辺等深川南部地域)
○二番組:平井町、海辺町、加賀町、石島町、白河町、清澄町(江東区清澄白河周辺等深川中部地域)
○三番組:北森、林二、西町、徳右衛門町、東元町、林町、安宅町(江東区森下周辺等深川北部地域)
○七番組:植国、隅一、京島、寺八、地蔵坂(墨田区東向島等北部地域)
○八番組:大畑、宮田町、請地、立花四、吾嬬町(墨田区立花等東北部地域)
○九番組:東砂、北砂三、北砂一、亀三東、南砂、東大島(江東区城東地域)


※墨田区立緑図書館蔵「江戸消防創立五十周年記念」より引用




平成18年深川神明宮大祭
本社神輿巡行で神輿の前を
行く六区の頭衆

日光山輪王寺に第六区頭から奉納された招木札が飾られている

平成19年白鬚神社大祭
本社神輿巡行で神輿の前を
行く六区の頭衆




1つ前に戻る    横貳睦トップ